ハイレゾって何?
2016/07/12
最近、音楽関係で「ハイレゾ」という言葉をよく聞きますが、皆さんハイレゾって知ってますか?今回は、今話題の「ハイレゾ」について簡単にご紹介したいと思います。
ハイレゾとは?
ハイレゾとは「High Resolution」の略語で、簡単に言えば「音の良い音楽ファイル形式」の事です。従来のCDやiTunesなどで聞けるAAC、MP3といった音楽ファイルに比べて約3~6.5倍の情報量を持っています。CDは「リニアPCM 44.1kHz 16bit」という形式で、1秒間の情報量が1411.2kbpsになります。それ以上の情報量を持った形式がハイレゾと定義されています。ハイレゾの「リニアPCM 96kHz/24bit」だと約4608kbpsでCDの約3倍、「リニアPC 192kHz 24bit」だと約9216kbpsで約6.5倍の情報量になります。情報量が多いということは、それだけ再現できる音が多くなるということで、微細な音まで再生することができる、つまり音が良くなるということです。
現在普及しているハイレゾの音楽ファイル形式は「FLAC」というものです。下で紹介するハイレゾ音源を販売しているサイトなどもFLAC形式のファイルを販売しています。
ハイレゾを聞くにはどうすればいい?
ハイレゾの音源を聞くためには、ハイレゾに対応した機器で再生する必要があります。どんなに高音質のハイレゾ音源でも、貧弱な再生環境では従来の音源と変わらないということになってしまいます。
以下では身近な機器で再生する場合について見て行きたいと思います。
PC
PCで再生するには2通りのやり方があります。1つは一番簡単な方法ですが、ハイレゾ対応のヘッドホンを用意し、ハイレゾのFLAC形式対応の再生ソフトをインストールするだけです。そして少しPCの設定をいじる必要があります。PC(ここではWindows8を前提とします)の右下のスピーカーのマークをクリックしてスピーカー(またはヘッドホン)の絵をクリックし「詳細」→「規定の形式」を「2チャンネル、16ビット、44100Hz(CDの音質)」以上に設定して、ハイレゾ音源を再生すればOKです。
しかし、上記の方法ではあくまで簡易的に再生しているだけなので、従来の音楽ファイルを再生するのと音質に驚くような差は出ないでしょう。
本格的に聞くには「USB DACアンプ」という機器を用意します。PCとUSB DACアンプを接続し、そこにハイレゾ対応のスピーカーやヘッドホンをつなぎます。USB DACアンプは、安いものだと10000円程度から入手可能です。
ポータブル再生機器
?最近ではSONYのウォークマンを代表に、ハイレゾに対応したポータブル対応機器が数多く販売されています。安いものでは10000円代から販売されています。
スマートフォン
SONYのXperiaシリーズやSAMSUNGのGalaxyシリーズなど、スマートフォンでもハイレゾ対応の機種が出てきました。
ハイレゾの音楽を入手するには
ハイレゾの音楽を聞くためには、ハイレゾ音源を販売しているインターネットのサイトから購入しダウンロードする必要があります。国内でも “e-onkyo music” 、“mora”など有力な音楽配信サイトがハイレゾ音源の販売を行っています。最新の楽曲はもちろん、古いアルバムなど、あなたのお気に入りのアーティストの音源もハイレゾ化されているかもしれませんので、探してみてはいかがでしょうか。
e-onkyo music
Mora
VICTOR STUDIO HD-MUSIC
ハイレゾは実際どのくらい違うの?
こんな記事を書いていて恥ずかしいのですが、筆者はハイレゾ再生環境がありません!なので実際にどのくらい違うのか、よく分かりません。そこで、とりあえず一番簡単な再生方法で試してみました。PCに再生ソフト
上記の配信サイトmoraから無料でダウンロードできる「Media Go」をインストールし、スマートフォンに付属していたイヤホンで聴き比べて見ました。下記のSONYのサイトにサンプル音源があったので、早速ダウンロードしえ試してみました。
SONYの「お試し用ハイレゾ音源をダウンロード」
http://helpguide.sony.net/high-res/sample1/v1/ja/
驚くほどではないですが、確かに違います。貧弱な環境でもハイレゾ音源の「音の広がり」をなんとなく体感できました。これがハイレゾ対応のヘッドホンやアンプがあれば、もっと違いが明らかなのでしょう。
インターネットで色々見ていると、それなりの環境で再生しているのに「ハイレゾなのにCDとそれほど変わらない!」などの声を目にしました。これは、音源の作り方によって変わってくるようです。ハイレゾ用に録音されてマスタリングされたものは、当然音質はハイレゾクラスになります。しかし、上の音楽配信サイトを見ていると、古いアルバムなどがハイレゾで提供されています。これは古いマスター音源をリマスタリングしてハイレゾ音源に仕上げているのですが、そのマスター音源の質によっては、いくらハイレゾ化しても音質がそれほど良くならないということがあるようです。
今後ハイレゾが普及していくのか?
音楽機器メーカーやスマートフォンメーカーにとってハイレゾは新規購買を促す切り札として有効だと考えており、これからもハイレゾ対応を謳った機種が多く発売されていくでしょう。しかし、上でも書いたように、ハイレゾを実感するには音源から機器まで全てハイレゾ対応させる必要があり、一般の人には少し敷居が高いように思えます。消費者が「もう戻れない」と思えるほどハイレゾが普及していくには、もう少し時間がかかると思われます。しかし、音楽好きのマニア達だけでなく、ちょっと余裕ができた「昔の曲を高音質で聞いてみたいな」というユーザーには非常に魅力的なものなのではないでしょうか。皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか。
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