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DVDが見られなくなる!?DVDの寿命について

   

DVDに寿命があることを皆さんご存じでしょうか?当社でも最近「以前はちゃんと見れていたDVDが久しぶりに見ようとしたら見られない」といったお問い合わせが多くなってきました。DVDが普及し始めて20年が経とうとしている今、改めてDVDの寿命について考えてみたいと思います。

DVDのしくみ

DVDの寿命について考える前に、そもそもDVDがどのような仕組みでデータを記録しているかを理解するところから始めてみましょう。DVDはとても薄いものですが、実は何層もの構造になっています。その中に「色素層」という有機色素の層があり、そこにレーザー光を照射し化学変化を起こし、ピットと呼ばれる凸凹ができます。そのピットが記録するデータを表しているのです。DVDのデータを読み込む時は、レーザー光を照射し、その反射がピットの有無により変化(強弱)することを読み取っているのです。

DVDが見られなくなる原因

DVDが見られなくなる原因はいくつか考えられますが、特に目立った傷もないのに見られなくなる場合は経年劣化が原因です。「DVDって経年劣化するの!?」と疑問に思われるかもしれませんが、身の回りのプラスチック製品を考えても、10年も経つと色が変わったり変形したり、劣化してしまいますよね。DVDも同様に経年劣化するのです。ただし、その度合いは保存環境によって変わってきます。例えば、プラスチック製品を外に置きっぱなしにしていると、すぐにダメになってしまいます。同じようにDVDも保存している場所の環境、光や温度・湿度などによって変わってくるのです。

データで見るDVDの寿命

DVDの寿命に関しては、メーカーは寿命を明記して販売しているわけではなく、メーカー自身も「数十年」など曖昧な表現にとどめています。DVDが普及し始めてまだ20年ほどなので、実際に30年持つのか、100年持つのかは、本当のところはわからないのが実情です。しかし、それでは良くないと、業界団体が中心となり、測定基準を定めて、寿命を予測しようという試みがなされています。その一つが2006年3月に財団法人デジタルコンテンツ協会による報告書があります。DVDの推定寿命を調べるため、市販されているDVDメディアを何種類かをテストしました。結果はDVD-Rの場合、温度25度で最低15年、温度30度で最低9年という結果になりました。25度で「15年~178年」と幅が広いのは、DVDのメーカーによって品質のばらつきが大きいことを示しています。これらの実験結果は、「加速劣化試験」と言われる手法で実験した結果から寿命を推定しています。DVDメディアは温度が高ければ高いほど、指数関数的に劣化が早く進む性質があり、そこから逆算して常温時の寿命を推測しているのです。

図2は、加速劣化試験の結果の図です。PIエラーとは、DVDからのデータ読み取りにおけるエラー数で、280を超えるとDVD規格を満たさない状態、つまり寿命となります。例えば、85度の環境だと170時間で寿命ということにになります。

DVDを長く保存するには

DVDを長く保存するためには、下記の5つの点に注意してください。

① 高温な状態を避ける

前節の「加速劣化試験」で分かるように、高温な状態はDVDメディアにとって致命的なダメージを与えます。例えば、真夏に車の中にDVDを入れっぱなしにすると、恐らく1か月も経てばDVDはダメになってしまうでしょう。

②湿度が高いところを避ける

湿度が高いとDVD内部の腐食を引き起こす可能性が高まります。国会図書館では光ディスク(CDやDVD)の保存に適した環境として、 「温度:20℃以下/湿度:40%」としています。最近の日本だと、6月~9月ぐらいまでは湿度が80%以上と高い状態が続きますので、注意が必要です。

③ 直射日光を避ける

DVDのしくみで見たように、DVDはレーザー照射により色素が化学変化を起こしてデータを記録します。強烈な直射日光を浴びると、その色素が変質してまうのです。

④傷や汚れ、破損に注意して取り扱う

DVDの記録面に傷がつくと、レーザー照射の屈折率が変わり、データが正常に読み取れなくなります。大きな傷なら気が付きますが、小さな傷や指紋、汚れなどでも同様の事が起こりえます。DVDやブルーレイは、DVDのしくみで見たように、何層もの構造になっています。ディスクの淵の部分が破損すると、そこから層の間に水分が浸み込み、腐食の原因にもなるので、気を付けてください。

⑤ケースに入れて保存する

DVDを入れるケースは様々なタイプのものがありますが、長期保存という観点だとトールケースがおすすめです。不織布やスピンドルケースなどは、擦れて記録面に傷がつく可能性があるので、おすすめできません。

長期保存用DVDというものがある

ここまで見てきたように、DVDは保存環境によっては劣化が起こり、寿命が短くなってしまう可能性があります。また市販のDVDメディアは性能もバラバラで、寿命に大きな差が出てきてしまいます。そうした状況を打破するため、長期保存を目的とした専用のDVDやブルーレイというものが開発されました。DVDで30年以上、ブルーレイであれば100年以上の長期保存性能を実現しており、専用ディスクに専用のドライブでデータを記録する仕組みになっています。「専用」といっても、読み込みは普通のドライブで可能なので、使用に関しては一般のDVDやブルーレイと変わりません。

以上、DVDの寿命について見て参りました。大切な思い出やデータが、気付いてみたら読めなくなっている、そんな事態にならないよう、古いDVDをお持ちならば、一度確認してみて、再生ができるうちに、新たにDVDに焼き直すことをお勧めいたします。

当社では、長期保存のために開発されたディスクとドライブで大切なデータをバックアップする、長期保存ディスクサービスを開始いたしました。ご興味がある方は、是非ホームページをご覧ください。

https://www.tokyo-dc.jp/longdisc/

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